大手からベンチャーに転職して感じたギャップ

今年3月に大手企業からベンチャー企業に転職し、早5か月が経過しました。

どんな違いがあるか、ギャップを感じた部分をお話していきます。

私の遍歴

大手もベンチャーもピンキリですので、
参考までに私の勤務先の特徴をお伝えしておきます。

1社目:大手企業

新卒で入社した大手企業で3年半勤務しました。

業界ができてから歴史が浅いこともあり、ゴリゴリの年功序列や上下関係というよりも
自由な働き方ができる社風でした。

本当に歴史があってしっかりした日本企業、みたいな感じはなく、
未整備な部分もあったりしてそこまで大手大手した感じ?はなかったです。


人間関係はあっさりしていて中途入社の方がほとんど。
30代後半~40代の方が多かったです。

このように書くといい感じの組織をイメージされるかもしれませんが、
大手企業にある独自の手厚い福利厚生もないですし、
あっさりしているのは、悪く言えば会社に人をつなぎ留めておくものが何もないのの裏返しです。

実際、離職率はかなり高かったと思います。

わたし
わたし

新卒で入ったはずなのに2年目あたりからベテラン扱いされていました

辞める人が多いということは、きっとあまりよくない組織なのだろうと
働いていた当時は感じておりました。

今振り返ってみると何だかんだいい会社だった
(というよりは周りの人に恵まれていたな)と思います。

現職:ITベンチャー企業

転職した先はITベンチャー企業です。

設立して3年目、小さく確実にというよりは
でっかくなったるで!みたいな気概にあふれた企業です。

従業員数もこの1年前後で急激に増やしており、
社員が50人以上、業務委託者も併せると100名近くいらっしゃいます。

リモートワークが主で、同じ会社の方と顔を合わせたことはありません。

そのため、どんな人が多いかは推測での話になりますが、
20代後半の方が起業してできた組織ですので、平均年齢は若めだと思います。
30代中心で、40代以上はほとんどいない印象です。

こんな感じの現代イケイケドンドン企業とあまり水が合わないのですが、
柔軟な働き方と年収でこの会社に決めました(ゲンキンすぎる)。

ちなみに、職種は1社目も今も変わらず経理です。

次項より、具体的にどんな違いを感じたかをお伝えしていきます。

当たり前にあると思っていたものがない

先に前職は大手企業でありながら
割とベンチャー気質を持っている会社と言われていたと書きました。
これを聞いて

わたし
わたし

わたしはベンチャー向きかも!

と思っていました。甘かったです。

本物のベンチャー企業はレベルが違いました。

存在していることすら意識していないような、会社のインフラとも呼べるものがないんです。

一番衝撃的なのは命令系統がないことです。
平社員の仕事の流れは直属の上司から仕事を振られ、
それを期日までにこなすものと考えていました。

しかし、現職では上司を介さずによく分らない依頼をされますし、
むしろ上司から仕事を割り振られることは時たまある程度です。
自分で気づいたことをやっているような状態です。

歩いていたら放置されている穴を見つけた、このままだと危ないから埋めよう!
とでも言えばよいのでしょうか…とかく偶発的な仕事の仕方になっています。

そして、ちゃんと穴が塞がったかを
他に誰も確認せずに次の穴を見つけ埋めていきます。
ダブルチェックする体制もありません。

書いていて思い出しましたが、期日管理もあいまいです。

いつまでにやればいいか聞いても濁され、
いきなり頼まれたかと思えば明日までにやってほしい、と言われるような感じです。

誰がやるか決まっていないとかマニュアルがないとか、それ位はイメージできていましたが
期日も命令系統もないのは想定外でした。

人間関係がより重要になる

ベンチャー企業の方が相手と連携できるかがより重要なのだと思いました。

大手企業であればルールがしっかり体系立てられているので
誰がやっても同じような品質になるように均一化されているところが
ベンチャー企業では何も整備されていない、というよりこれから体系立てていく段階で、
あらゆる業務が属人化しています。

もちろん文書やサポートデスクなんかないので
担当者に聞いて解決しなければならない場面がとても多いです。

人頼みの体制は一長一短で、担当者がすごくいい人なら
ルールがあるとき以上にスムーズに進められる一方で
ずさんな人だったり会話が成立しない人だと永遠に仕事が進まなくなります。

大手企業であれば、同じ業務をしている人が複数いて
一人がだめでも他の人に聞く、別部署から情報を仕入れるなど迂回ルートがあります。
弊社では業務の担当者1人しかおらず道が一つしかないので、
一人で詰まるとずっと進めなくなります。
そういう意味で、ベンチャーの方が人間関係で積むと
精神だけでなく業務面でもダメージを負うと思います…

全体を見渡しやすい

悪いところばかり挙げてしまったのでいい点もちょっと見出してみました…

前職では使っているシステムや関わっている人の数が多すぎて、
業務の流れを掴むのが大変でしたが
今はコンパクトな分、業務の全体像を把握しやすいように思います。

登場人物が少ない分一人一人が持っている情報量が多く
かき集めてくるのが比較的容易です。

未整備なところが多い分、曖昧な情報で質問したり、担当外っぽいことを聞いたりしても

きりん氏
きりん氏

は?何で聞いてくるんやワシに?

みたいな態度を取られることはあまりなく、
部署外からいきなり質問しても丁寧に情報共有してもらえます。

担当者が良い人なんだね、で片付けられる話かもしれませんが
明後日の方向から謎の仕事依頼をされるのが普通になっている、
弊社の環境ゆえの対応でもあると思います。

前職だとたらい回しにされて事が進まないパターンもしばしばありました。

ベンチャーはハイリスクハイリターン

以上が大手からベンチャーに転職して感じたことでした。

ベンチャーと一言で言っても、どの会社も一つとして同じ組織はないため
もっときっちりしている会社もあれば、反対にさらにゆるい進め方の会社もあるはずです。

何にせよ、従業員数が少ない会社に入るうえで人間関係が重要なのは間違いないと思います。

一緒に仕事をする人がやりやすければ変に肩肘張らず仕事しやすいと思います。
私のように近い距離に苦手な人がいると、大手企業のような
ルールによってサービスが均一化された、無機質な環境が途端に恋しくなります。

環境の良しあしが人に依存する分、快適さとガッカリさの振り幅が、大手よりベンチャーの方が大きい気がします。

配属ガチャなんて言葉が生まれるぐらい、
人間関係や職場環境は入社する側でコントロールできません。

ただ人数が少ない会社であればあるほど、
選考途中で一緒に仕事をする人に会わせてもらえる可能性が高いです。

ベンチャーにお勤め予定の方は一緒に仕事をする方と話す機会を貰ってみると、
ハズレのリスクを下げられると思います。

それでも新しい人がやってきたり、
入ってみたらやりづらいな人がいるパターンはあり得るのですがね…

ブービー文句を書きましたが「慣れ」とは恐ろしいもので
以前より辞めたい気持ちが大分薄れてきました。
私のように耐えているうちに感覚がマヒして生き永らえることもあるので
ギャップがありすぎてきついと思っても、住めば都なのかもしれません。

少しでも会社選びの参考になれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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